
社会福祉士の「働き方」に対する考え方と「副業」
学会で興味深い発表を拝聴しました。
社会福祉士の働き方と副業についての研究です。
私自身は独立型社会福祉士なので、いろいろな活動をビジネスとしています。
ですので、私にとってはそもそも本業も副業もありませんが、先日の学会での発表を拝聴し、「勤務先のある社会福祉士と副業」について考えたいと思います。
その研究では、いわゆるどちらかの組織に務めているワーカーが、「副業している」または「副業に関心がある」という理由に、「収入が増える」ことが一番にあがっていました。
「福祉」をあくまで「仕事」にしているのです。
その道のプロです。
自身の知識や技術を、「報酬」に換算してきちんと考えることは重要です。
ふわふわ~した理由じゃない、この現実的な理由はむしろ大事だと思う。
すばらしいです。
(理由としてあがっていた「本業の給料が安いから」は、一旦すみっこに置いておきます。・・・あしからず。)
国の「働き方」に対する考え方と社会福祉士
しかし、発表された調査データの中で「副業ができない」要因の中に、「就業規則等での禁止」が多くあがっていました。
まあ、ありがちですよね。
ただ国としては、かれこれ5年ほど前でしょうか、(もっと前かも?)、「国民の働き方の多様性」を打ち出しているわけです。
「従来の日本的な労働の在り方を見直そう!」
「働き方も多様性の時代ではないか!」
なんてことを表明しています。
国側の理由は、労働者側のそれとは必ずしも一致しないでしょうけども。
(ここでは、それらについては割愛します。)
とにもかくにも・・・
我々が業界に対し「副業の可否」についてなんぞやアクションを起こしたいなら、「根拠」の一つはそこにありますよね。
国も推し!の「働き方」なわけです。
ものごとの「根拠」を重要視する社会福祉士です。
ここは自身でこの「国の動き」や「時代の流れ」を丁寧に深堀して、今後のアクションや組織への働きかけの「根拠」にしてみるのも大事ではないでしょうか。
職能団体の役割と所属する意味
また調査データの中に、都道府県社会福祉士会への「副業」に関する期待・・・
みたいなことが伺えましたが、個人的にはそこはちょっと気になります。
所属する職能団体が「副業」への環境を社会の中で整えてくれないから難しいというのは、「ない」とは言いません。
しかし、「一番ではない」と私は思います。
個人的には、職能団体に期待すべきことはもっと他にあると考えています。
ちなみに私は、長崎県社会福祉士会および日本社会福祉士会に所属していますが、「何のために?」かと問われると、自身の専門職としてのアイデンティティを担保し、かつ自己研鑽と社会に対する責任を自覚し忘れないためです。
当然のことながら、仕事上の仕組みとして、都道府県および日本の社会福祉士会に所属していることで、「成年後見業務」を裁判所から受任することにもつながっています。
他には、特にありません。
むしろ、自分自身にとってはこれで十分ではないかと思っています。
いわゆる「労働組合」のようなものとは捉えていません。
ですので、社会福祉士の副業を考えた場合、上記の国としての動きもふまえ、所属する組織に対して社会福祉士がすべきことは・・・
一従業員である自分が副業した結果、「所属組織に対し何を還元できるか」を自分で示すこと。
所属組織に納得してもらうためのアクションを、「自分自身で」起こすこと。
これらが先ではないかと思うのです。
評価されるだけの専門職である努力とそのアプローチ
もう少し言えば、そう評価してもらえるだけの自分である努力も絶対に必要です。
所属しているとすれば、多くは「雇用されている側」です。
なぜ、就業規則で「ダメ」となっているか。
所属組織に確認してみてください。
「本業に専念できす、業務がおろそかになる(かも?)」と、おそらく言われるでしょう。
雇用主側としてはごもっともな意見ではないでしょうか。
正職員として勤めていたら給料も歩合制でもないでしょうし。
「だって、給料やすいから!」
「だから、副業させろ!」はどうでしょうね。
報酬に対する交渉が何某のプロとして乱暴ではないですか。
私が雇用主側だったら、
「代わりはいるから明日から来なくていい。お疲れさまでした。」
と、たぶん言います。
そもそも、
「ぜひがとも一緒に働いてほしい。」
と、組織側から懇願されて勤めているのであれば、その時点で働き方の交渉も出来ているでしょう。
「副業」にしろ何にしろ、自身のスキルを求めてもらうには努力も必要ですし、相手に対する見せ方もあるのではないかと思います。
もちろん、自分自身で。
そのためのお膳立てを、環境や他者にまずもって期待するのはソーシャルワーカーがやることじゃないと思います。
私たちはある意味「技術職」なのです。
自分は「何ができるか」「何を持っているか」は、自分自身でアプローチしていくべきではないでしょうか。