福祉職が起業すること③~勤め人辞めて独立起業してみた社会福祉士のはなし~

私の中のモヤモヤはなんだ?

前回のブログで、先に独立起業した同業者である先輩に「起業」すること、自身のやりたいことを形にしていくことについて数回コンサルティングを受けたお話を書きました。

同業者であるわけですから、つまりは同じく福祉職の方です。

そこで、だ~いたいのイメージはつきました。

ただ、「福祉」や「権利擁護」をビジネス展開していくことについては、まあイメージができた・・・というところ。

少し具体的に言うと、この先何か月、何年ぐらいで、後見業務の受任件数をどれぐらいまで増やしておきたいとか、そのためのプラン(戦略)とか、講師業はどれぐらいの料金設定にしようとか、そのようなところです。

でも、何か・・・もっと、やはり自分には何かが足りなくてモヤモヤ。

なぜ?・・・この、モヤモヤはなんだ!

「福祉」に足引っ張られてない?

おかげさまで、福祉職としてのコンサルティングは受けれて、いろいろこれから先のプランニングもできました。

勤務先を退職してからのその先一年、そしてそこから3年ぐらいのイメージはできた。

どれぐらいの事業内容になってないと生活が苦しいとか(・・・なかなかの生々しさ(笑))

ただ!やはり何が不安って、自分にはこの「福祉」ということしかないってこと。

これが、自分が起業する上で、事業主になる上で、重要なようで、考えようによっては実は若干のうっとうしさだったりすることを改めて考える。

足引っ張ってるの私の中の「福祉」やん(笑)・・・ってことに今更ながら気づくわけです。

「福祉」・・・一回離れて遠くから見てみるか。

ここにきてようやっと・・・です。

福祉バカです(笑)

なので、次にやってみたこと。

「福祉」業界の人ではない方に、自分のこれからのことを勇気を出して聞いてもらうことにしました。

この時点でかなり漠然とした取り組みでしたが、無いものはないのですからトライ!してみるしかないわけです。

こういうとき、「無知」であることはついでに恥もよくわからずに都合がいいものです(笑)

アンテナをはってみた!

その後、あの人この人、あえて福祉職ではない知り合いに、「私、勤め人辞めて起業したいと思ってるんです。」とか、いきなり話し出す痛々しい日々が続きます。

もちろん、「そうなんだね・・・。」で終わることもしばしば(いや、こっちの方が多い。)

でも、とにかく、目標は「福祉」以外の何某情報収集をすること。

少しでも、何かのきっかけが欲しい。

自分に足りないものを埋めたい。

世間知らずの福祉バカをどうにかしたい。

そんな想いでひたすらアンテナをはる日々に、ある日、一筋の光がさしてきます。

以前、とある勉強会に2年間通いそこでお会いしていた方に、偶然再会しました。

その方が教えてくださったのが、今でもお世話になっている「中小企業庁よろず支援拠点」です。

何が足りないのかを一緒に整理してもらう

「よろず支援拠点」とは、中小企業庁が全国に設置している中小企業・小規模事業者(個人事業主)のための経営相談所です。

全国に拠点がありますが、長崎県は長崎県商工会連合会が実施機関となっています。

相談員さんたちは、私なんてここに来なければ一生お会いする機会もなかったのではないかというような、他職種・各分野の専門家のみなさんが所属されています。

こちらを尋ねて、かれこれ一年以上になりますが、そのときどきの経営に関する悩みやわからないことを、とても丁寧にわかりやすく一緒に考えてくださったり、ご提案して頂ける頼もしい相談所です。

私がご担当頂いている相談員さんは「福祉職」の方ではありませんが、これまでになかった客観的なご意見を頂けるので、毎回とても新鮮です。

たぶん、同じ業界人とばかり話をしている頃よりも、かなり自分の視野が広がったように感じています。

そして、「福祉」という業界がどういう風に見られているのだろうかとか、改めて世間一般的なイメージを感じることができるのも、私のような者にはそれもまた必要なことだったように思っています。

確かに、同じ業界、同じ職種の人と話したり集まったりすることは、正直「楽ちん」なんです。

お互いをツーカーで理解できたり、察する技術でコミュニケーションもとれちゃったりしますから。

でも、たぶんそれは勤め人の福祉職であるが故に許されることであって、自身で起業し事業主として世間を渡っていかなければならない立場になれば、そうも言ってられないのが実情なのかなと、今ようやっと実感しています。

そんなことを教えてくださったのも、この「よろず支援拠点」さんでした。