社会福祉士の独立起業と起業までの「キャリア」を考える

独立起業するまでの準備

独立起業して7年目を進んでいます。

起業する前は組織に所属するいわゆる「勤め人」の社会福祉士でした。

(起業までの職歴については、当ホームページのプロフィール欄をご覧いただけたらと思います。)

独立起業においては、もちろん、ある日思い立って急に独立したわけではありません。

あくまで「計画的」に、悩みながら、模索しながら、数年かけて準備を進めました。

準備には、当然事務所を運営していくにあたり、また生活していくために「お金」のこと。

どこで、どのようなスタイルで事務所を構えるかという「物理的な」こと。

仕事上のネットワークなど「環境」や「人脈」のこと。

そして、中でも重要視したことは、独立起業するまでの自分自身のキャリア(経験)でした。

職場復帰はしたものの・・・

私は福祉系の学校を卒業してから、ずっと「福祉畑」で仕事をしてきました。

ですから、今でこそいろいろな業界の方とお付き合いが増えてきましたが、ずいぶん長い間福祉以外の他の業界のことはほとんど知りませんでした。

そして、私には「介護離職」をした経験があり専門職としてはブランクがあります。

めまぐるしいスピードで変化してく福祉諸制度に対して、離職期間が長くなればなるほど、現場に戻れなくなるのではないか、いつか戻ってもついていけなくなっているのではないかという不安に駆られながら生活していたのを覚えています。

そして、そのような日々を過ごしどうにか仕事復帰したものの、同じ「福祉」とはいえ初めて携わる分野に身を置いたものですから、そこで改めて専門職としての自分の「力量のなさ」「学びの足りなさ」に気づくことになりました。

社会福祉士として雇用されたのに、なかなか期待されていることに、求められていることに結果が出せていない。

とても恥ずかしく、職場に対しても、そして同じ福祉職の皆さんに対しても、「社会福祉士」を名のることを申し訳なく感じていました。

自分に足りないものがみえたとき

独立起業という働き方については、先に書きました介護離職から仕事復帰し自身の力量にモヤモヤしている当時からぼんやり考えることはありました。

ただ、そのような結果が出せない、自分のソーシャルワークにも自信が持てない状況ですから、あくまで漠然としたもの。

しかし、いつか形にできたらいいなという捨てきれない思いを胸に、自分に足りないものを改めて考えて整理していきました。

家族のケア(介護)を通して、自分自身の人生や生活を深く考えるころでもあったからかと思います。

そして、一念発起し、社会福祉士としてのスキルアップと専門職としてのキャリア形成に真剣に向き合っていくことがはじまりました。

ようやく、30代半ばのころです。

学びとキャリア形成に対する努力は必ず自分を助けてくれる

ときどき独立起業について受けるご質問の中に、「成年後見の受任をすれば収入を得られるのでしょう。」とか「講師業やライティング、行政の委員など、どうやって仕事を受けているのですか。」などと聞かれることがあります。

ひとことで回答するのは難しいですが(笑)、簡単に言えば、独立起業したからそのときからガンガンに仕事が入るようになっているわけではありません。

すべてにおいて、これまでの学びも含めて、私のキャリアや築いてきたネットワークが背景にあります。

職務上、職歴にも掲載せず詳細を公表できない仕事もありますので、それらにおいては特に自分自身のこれまでがあってたどり着いた仕事です。

そして、先にも述べましたとおり、スキルアップとキャリア形成はかなり意識して、自分でもどん欲に欲しいと思ったものは取りにいきました。

それだけ私には「足りないもの」が多かったのです。

しかし、独立後は当時どん欲に欲しがり取りに行こうとしたものたちが、自分自身を傍で助けてくれるものの一つです。

経験値には個人差があり、欲しいと思ってもなかなかチャンスに恵まれないこともあれば、決められた条件として年齢を重ねなければ難しいこともあるでしょう。

ただ、独立起業という「働き方」にだけ気持ちが向いて、それに伴う準備ができていないという「勢い」だけで起業するのはあまりお勧めしません。

自分自身で、自分の名前で、「仕事」をしていくわけです。

独立起業の準備の中で、起業までの自身の「キャリア」をどう築き上げているかは、起業後の自分も助けてくれるものになると私は考えます。