専門職としての自身の「可能性」を考える相談者さんへ

「独立型社会福祉士」の自分だからこそできることを

早いもので、事務所を開所して今年の夏で丸6年を迎えようとしています。

事務所の開所とともに立ち上げた当事務所ホームページも、おかげさまで閲覧件数が安定してきました。

このブログも含め、私は発信するその先に「福祉専門職」の方を想定しています。

特に自分と同じ社会福祉士、またはケアマネジャーさんや相談支援専門員さんです。

ですから、あえて使用するワードや表現も「福祉専門職であれば理解できる」という前提で書くことが多いです。

読み手のターゲットが「福祉専門職」であれば、掲載している内容はいわゆる一般市民の方には少々難しい部分もあるかと思います。

しかし、独立型社会福祉士としての自分自身がやりたいことの一つは、支援者(福祉専門職)のサポート。

相談援助職として市民の方々の困りごとに対応する支援者らが、「支援者としての困りごと」や「支援者としての日々のモヤモヤ」を少しでも解決できれば、結果、市民の方々へのより良い支援にもつながっていくと考えます。

どちらかの組織に所属し市民の方々向けの相談窓口で仕事をしている福祉専門職と同じことを、独立型社会福祉士の私がする必要はない。

これは独立起業を考えたころから頭の中にあったことで、今も変わりません。

「悩む時間」も専門職として大切

上記のように、独立型社会福祉士としての自身の活動や発信を、一般市民の方々に向けたものにしていませんので、当事務所に届くご相談は「福祉専門職」の方々からが多いです

福祉以外の専門職の方からもときどきご連絡があります。

そして、相談者には、知り合いもいれば、まったく存じ上げない方もいらっしゃいます。

皆さん、それぞれのお立場から、日々悩みながらお仕事されている様子がうかがえて、お話を聞きながら一緒に考えるうちに、私自身も学ばせて頂くことも多々あります。

ありがたいことだと思います。

誰しも、専門職とはいえ、迷いながらより良い方向を模索されているのでしょう。

悩むことは時にしんどいですが大切な時間だと思います。

私も、微力ながら何かしら皆さんの一助になれれば幸いです。

しかしながら、ここ最近少しずつ増えていて、私自身も少々対応に困る状況が出てきています。

「迷いながら模索している」様子は理解できるけれど

どうにもお答えしづらいし、そもそも状況がつかめない。

そんなご相談が増えています。

相談者側の「状況の詳細」が不明なまま、回答だけを求められる状態です。

福祉専門職の皆さん、相談援助を進めていく中で「アセスメント」は必須だと思いませんか?

私もそうです。

何かを尋ねられても、可能な限りの状況把握は試みますし、そうでなければ返答のしようがないこともあります。

自分なりに何らかの返答ができればと思いますし、少しでもお役に立てればとも思います。

そのためには、情報がわからない、またはざっくりしたことしかわからない、そのような状態では次のセッションに繋がっていきません。

「迷っている」「困っている」様子はかろうじて伝わってくることもあります。

ただ、浅い情報ではこちらもどう対応してよいのか難しいことはご理解いただきたいと思います。

ですから、何かしらのご相談やお問い合わせに対して、当職から「確認させていただくこと」もあるとご承知おきください。

そのうえで、ご連絡いただければと思います。

可能性をひろげるのはあなた自身

また、過去のブログの中でもどこかで書いたと記憶しておりますが、ご相談者さんであるあなたの福祉専門職としての可能性は無限にあると思います。

そして、本当に可能にするかどうかも「あなた次第」です。

つまり、やりたいと思うことが「やれるかどうか」もあなたの「努力次第」です。

自分にできるかどうかではなく、専門職として「やるかどうか」。

これは福祉専門職に限らず、どの職種にも言えるのではないでしょうか。

さらに、「やりたいことが、わからない。」「見つからない」というご相談もときどきあります。

そういうときは、無理せず、今、目の前にある仕事や生活に粛々と取り組むことをお勧めしています。

日常の何がきっかけで、ことが動き出すかはわかりませんから。

それに、なんとなく良く見えるような気がする「誰かの今」に自分も一直線で行こうとする。

なんとなく、行ける気がする。

それはとても危険です。

その誰かにも、その「今」にたどり着くまでの相当な時間や努力があった(かも知れない)ことをちらりと想像された方がいい。

その「相当な時間や努力」があってこその「今」であり、そこを軽く飛ばして、まったく同じ「今」にはおそらくたどり着きません。

「良く見える」ことには、それだけの理由が必ずあります。

より良い支援や目標達成に近道はないからこそ、我々の自己研鑽に終わりはないのだろうと思います。