成年後見制度を(すでに!)利用されている「利用者さん」への対応に迷ったら~支援者目線でどう考える?~

迷える支援者さんへ~「本人主体」と言うけども…~

「支援の主体は本人にある。」

これは、高齢者福祉であれ、障がい福祉であれ、そして子どもや医療現場でも、いわば常識といってもいいぐらい当たり前な考え方ですよね。

「本人」は無視してもいいなんて、まさかどの分野でもそんな考え方はないはずです。

この「本人主体」の考え方は、成年後見制度においても変わらず同じです。

むしろ、後見人らは本人をとりまく支援者さんたちやその環境から、本人に主軸を置かない言動をされると、居ても立っても居られない状態になります。

また一方で、成年後見制度は、制度を利用されるご本人の「判断能力」を問われる制度であることはもちろんです。

なんらかのご病気や障がいがゆえに、「判断能力」に困難さがあり、そのため不利益が生じてしまう、または権利が侵害されてしまうことから、ご本人を守るための制度であることは、このブログを読んでくださる方であればすでにご承知であることと思います。

そして、「本人主体」。

・・・しかし、「本人主体」。

どうやら、制度につないだあと

ご本人をとりまく支援者さんたちのあいだで、この「本人主体」と「判断能力(の低下)」が、支援者としての対応に混乱をまねく原因にもなっているらしいのです。

迷える支援者さんへ~対ご本人、対後見人・・・どっち?~

成年後見制度においても、「本人主体」の基本的な考え方から、もちろんご本人のことを蚊帳の外にしてはいけません。

支援の一つひとつに、ご本人を中心とした、またはご本人にも参加してもらった形があり、丁寧に向き合うことは大切です。

権利擁護を考えるとき、「本人主体」や「意思決定支援」と「やむを得ない場合の適切な代行決定」は、きちんと区別しましょう。

しかし、前述のとおり、そのご本人には、ご病気や障がいがゆえに「判断能力」に困難さがあるわけです。

そのため、後見人らを抜きにご本人とだけのやり取りで、例えば後見人らが代理権を持っている内容の契約などは成立しません。

そうなると・・・

支援者さんとしては、支援を展開していく中で、自身がアプローチする人がご本人なのか、はたまた後見人らなのか、混乱されている場面をときどきお見受けします。

もしくは、「本人主体」「代理権」をちょっと勘違いされているなと、感じる場面もあります。

結論からすると、どちらも大事です。

成年後見制度を利用されている利用者さんに対して、「本人主体」も「ご本人のご病気や障がいゆえに後見人らが代理権を持っている」こと、どちらも重要です。

迷える支援者さんへ~考え方は意外とシンプル~

あくまで、支援の主体はご本人(被後見人ら)にあること。

とはいえ、ご本人は理解力・判断能力に困難さがあること。

・・・まずは、ここを必ず押さえてください。

その上で、次に、後見人のポジション(ご本人に重なるところにいる人)

支援者らと後見人のポジショニングの違い(支援者らと同じ並びにはいないこと)

・・・さらに、ここに立ち返ってください。

これが整理できれば、成年後見制度を利用されている方への対応に迷わなくなるのではないかと思います。

大事なことは、あくまで支援プロセスと中身です。

「ご本人にも、ご本人のわかる言葉で(方法で)きちんと説明しましょう」とか

「しかし、この方と契約を成立させるためには何が必要か」とか

「なぜ、ときに後見人が支援者らと対する立場になるのか」とか

「だけど、後見人や支援者らにとっていちばん大事な人は共通して「ご本人」ですよね。」とか・・・

この構造がわかれば、案外やるべきことはシンプル。

向かう方向性も決まってくると思います。

*参照

後見人等(後見人、保佐人、補助人)の立ち位置 (nagasaki-officesayo.com)

後見人等がついている利用者さんの契約、同意のサイン (nagasaki-officesayo.com)